【令和8年度歯科診療報酬改定】 6月1日前に医院が確認したい実務
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【令和8年度歯科診療報酬改定】 6月1日前に医院が確認したい実務

Selectdays CS担当者

令和8年度歯科診療報酬改定では、歯科疾患や口腔機能の継続管理、歯周病治療、在宅歯科医療、請求実務の整理が同時に進みました。厚生労働省の2026年3月23日付「疑義解釈資料の送付について(その1)」では、今回の改定は2026年6月1日から実施すると示されています。

歯科医院にとって重要なのは、改定を点数表の差し替えだけで終わらせないことです。2026年3月5日の本体通知と留意事項、施設基準通知、説明資料、2026年3月23日の疑義解釈、2026年3月27日の記載要領・略称通知まで読むと、今回の改定が「管理」「連携」「届出」「請求」をまとめて見直す改定だと分かります。

この記事では、厚生労働省の一次資料を基に、6月1日施行前に歯科医院が優先して確認したい実務ポイントを5つに絞って整理します。

まず押さえたい 令和8年度歯科診療報酬改定の全体像

今回の改定は、外来、歯周病治療、在宅歯科、訪問歯科衛生指導、請求実務をバラバラに読むより、関連資料を束で見る方が理解しやすい改定です。2026年3月28日時点では、必要な公式資料がかなりそろっており、院内準備を始めやすい状況に入っています。

どの資料から読むべきか

起点になるのは、厚生労働省の「令和8年度診療報酬改定について」ページです。このページから、本体通知、歯科点数表の留意事項、基本診療料・特掲診療料の施設基準通知、疑義解釈、2026年3月27日の記載要領・略称通知までたどれます。

加えて、「令和8年度診療報酬改定説明資料等について」のページには「17_令和8年度診療報酬改定の概要〖歯科〗」があり、歯科分野の改定項目を横断的に確認できます。最初に概要で全体像をつかみ、その後に通知本文と疑義解釈で実務を詰める流れが効率的です。

施行日と今の位置づけ

2026年3月23日付の疑義解釈資料(その1)では、令和8年度改定は2026年6月1日から実施すると示されています。つまり、3月末時点の役割は「即時運用変更」ではなく、「何を6月1日までにそろえるか」を院内で決めることです。

この時点で見えているのは、制度趣旨、主要改定項目、施設基準と届出、請求表記のルールです。逆に、後続の疑義解釈や地方厚生局の周知で補われる可能性もあるため、今は骨格をそろえることが重要です。

管理料と歯周病治療で何が変わるか

外来中心の歯科医院でも、今回の改定で最初に影響を受けやすいのは管理料と歯周病治療です。訪問歯科を行っていない医院でも、この領域の整理は避けて通れません。

歯科疾患管理料と口腔機能管理の整理

厚生労働省の「令和8年度歯科診療報酬改定の主なポイント(歯科)」では、かかりつけ歯科医による歯科疾患・口腔機能の管理等の推進として、初診時及び再診時における歯科疾患管理料の評価の統一、小児口腔機能管理料及び口腔機能管理料の評価引上げと対象患者拡大、口腔粘膜湿潤度検査の導入が示されています。

ここで実務に効くのは、評価が変わったことそのものより、管理対象患者をどう拾い、継続記録につなぐかです。初診から再診にかけて、どの患者を管理対象として扱うのか、診療録上でどこに評価結果を残すのかを先に決めておかないと、施行後に算定判断がぶれやすくなります。

歯周病継続支援治療と医科連携

歯周病治療では、歯周病安定期治療と歯周病重症化予防治療が統合され、改定後は「歯周病継続支援治療」として整理されます。また、糖尿病患者に対する歯周病治療では、他の保険医療機関からの情報に基づき治療し、治療内容や今後の方針を情報提供した場合に算定する「重症化予防連携強化加算100点」も示されています。

つまり、歯周病管理は院内完結型の説明だけでは足りず、どの患者で医科連携を要するか、どの文書で情報提供するかを先に整理しておく必要があります。算定可否だけではなく、診療録の残し方、紹介状・返信の扱い、患者説明の仕方までそろえるべき領域です。

在宅歯科と訪問歯科衛生指導で確認したい点

在宅歯科を行う医院では、点数表の見直しよりも、建物区分、施設基準、訪問の実施体制をどう記録と請求に落とし込むかが先に問題になります。今回の改定はこの部分の整理を強く求めています。

訪問診療1加算と施設基準

主なポイント資料では、在宅療養支援歯科診療所等で歯科訪問診療1を実施した場合の加算新設が示されています。さらに、歯科訪問診療4及び歯科訪問診療5の施設基準新設も示されており、訪問件数や建物区分の扱いをこれまで以上に整理して運用する必要があります。

ここで見るべきは、訪問予定表、カルテ、レセコンの区分が一致しているかです。訪問現場だけが建物区分を把握していても、請求段階で整合しなければ意味がありません。訪問が多い医院ほど、6月1日より前に区分整理の運用表を作っておく価値があります。

訪問歯科衛生指導料の区分整理

訪問歯科衛生指導料も見直され、単一建物診療患者が1人の場合380点、2人以上9人以下の場合330点、それ以外の場合260点とされています。特別の関係の施設に対する評価設定も新たに示されています。

歯科衛生士の訪問実績を請求へ正確につなぐには、歯科医師側の訪問診療区分と、歯科衛生士側の訪問先区分を別々に持たないことが大事です。訪問件数が増えるほど、実施人数と建物区分の取り違えが返戻や再作業の原因になりやすいためです。

施設基準と届出通知はどう読むか

今回の改定は、通知本文を読んで終わりではなく、施設基準と届出通知まで読んで初めて「何を準備すべきか」が見えます。ここを飛ばすと、算定できると思っていた項目で届出や要件確認が漏れやすくなります。

保医発0305第7号・第8号で見る点

2026年3月5日保医発0305第7号は基本診療料の施設基準等及び届出手続き、第8号は特掲診療料の施設基準等及び届出手続きを整理した通知です。歯科医院としては、新設・見直し対象の項目に、自院が届出の対象として関わるかを確認する入口になります。

説明資料や主なポイント資料は読みやすい一方で、届出の要否そのものは通知本文や別紙で確認する必要があります。特に在宅歯科や連携関連の項目は、院内で「算定したい」だけでは足りず、施設基準の充足と届出の整備が前提になります。

院内で先にそろえたい書類

先に確認したいのは、施設基準に関係する届出様式、院内の運用手順書、医科連携で使う情報提供書式、訪問先区分の一覧表です。これらは施行後に作るより、3月末から4月にかけてたたき台を作った方が現実的です。

院長、事務長、レセプト担当者がそれぞれ別の資料だけを読むと、抜け漏れが起きます。説明資料で全体像をつかみ、通知本文で要件を確認し、届出関係は事務側が一覧化する流れにすると整理しやすいです。

6月1日までに院内で整えたい請求実務

2026年3月27日には、記載要領の一部改正通知と「歯科の診療録及び診療報酬明細書に使用できる略称について」が出ています。今回の請求準備は、この領域まで見て初めて完成します。

略称通知と記載要領の意味

略称通知は、改定後の診療録やレセプトで使う略称を整理する資料です。点数や区分を理解していても、実際の記載ルールが院内で統一されていないと、請求段階で修正が増えます。

また、2026年3月27日の「診療報酬請求書等の記載要領等について」等の一部改正通知は、レセプト記載の実務面に直結します。レセコン設定、診療録表記、スタッフ間の略称理解をそろえるための根拠資料として見るべきです。

役割分担をどうそろえるか

6月1日までに最低限そろえたいのは、管理料の対象患者整理、歯周病継続支援治療の連携記録、訪問区分の一覧、略称の統一です。この4点を院長、勤務医、衛生士、受付、レセプト担当者で共通理解にできるかが、施行後の混乱の差になります。

今回の改定は、レセプト担当者だけに丸投げすると失敗しやすい改定です。臨床側の記録と請求側の表記がつながるように、4月の段階で院内ミーティングを1回設けるだけでも効果があります。

今後の見通しと次に確認する資料

2026年3月28日時点では、施行前準備に必要な資料はかなり出ていますが、すべてが確定し切ったわけではありません。施行日までに追うべき資料はまだあります。

疑義解釈の追加版

最優先で追うべきなのは、歯科分野に関する疑義解釈資料の後続版です。運用の細部、文書の扱い、算定解釈の補足は、後続版で整理される可能性があります。

地方厚生局の周知

地方厚生局は、関連資料の案内や疑義照会の入口を整えることがあります。厚生労働省本体の資料だけで足りない運用論点が出た場合は、地方厚生局の関連資料ページや周知も確認対象に入れておくと安全です。

出典

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Selectdays CS担当者

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