CAD/CAMブリッジ用材料、6月収載予定の確認点
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CAD/CAMブリッジ用材料、6月収載予定の確認点

Selectdays CS担当者

厚生労働省の中央社会保険医療協議会総会(第650回)資料で、歯科向けの新しいCAD/CAMブリッジ用材料「KZR-CAD ファイバーブロック シンボー」が、2026年6月1日収載予定として示されました。資料上は、区分C2(新機能・新技術)、保険償還価格11,700円、準用技術料はM017-2「高強度硬質レジンブリッジ」3,000点です。

今回のポイントは、単に新しい材料名を覚えることではありません。どの欠損部位に使えるのか、CAD/CAM装置や歯科技工所との連携をどう確認するのか、請求時にどの技術料・材料料を見るのかを、院内でそろえておくことです。

この記事では、中医協資料で確認できる範囲に限定して、歯科医院が最初に確認したい実務ポイントを整理します。

CAD/CAMブリッジ用材料で何が示されたか

中医協資料では、KZR-CAD ファイバーブロック シンボーが、CAD/CAMブリッジを作製するための加工用材料として示されています。歯科技工室設置型のコンピュータ支援設計・製造ユニットを用いて切削加工する材料です。

区分C2、保険償還価格11,700円

資料では、決定区分はC2(新機能・新技術)、保険償還価格は11,700円とされています。類似機能区分として、歯冠用高強度硬質レジンと歯冠用グラスファイバーが示され、改良加算10%も記載されています。

準用技術料はM017-2 高強度硬質レジンブリッジ

準用技術料は、M017-2「高強度硬質レジンブリッジ」3,000点です。医院側では、材料価格だけでなく、どの技術料を準用するか、装着時に関連する歯冠形成、印象採得、咬合採得、装着、特定保険医療材料料の扱いを確認する必要があります。

対象になるブリッジの範囲

今回の材料は、すべてのブリッジに広く使えるものとして示されているわけではありません。資料の留意事項案では、対象となるCAD/CAMブリッジの範囲が具体的に書かれています。

第二小臼歯または第一大臼歯の1歯中間欠損

CAD/CAMブリッジは、第二小臼歯または第一大臼歯の1歯中間欠損部に対するポンティックを含む、3歯ブリッジに該当する場合に、M017-2の所定点数を準用して算定するとされています。ポンティックとは、欠損部を補う人工歯部分のことです。

3歯相当分の規格が前提

CAD/CAMブリッジ用材料の定義案では、臼歯3歯相当分の規格であることが示されています。さらに、歯科切削加工用レジン材料であること、ガラス繊維やレジン部分の物性条件なども列挙されています。医院では、材料名だけで判断せず、保険請求に使う材料が定義に合うものかを納品書や技工指示書と対応させて確認することが大切です。

従来の高強度硬質レジンブリッジとの違い

資料では、既収載品の高強度硬質レジンブリッジとの比較も説明されています。患者説明では、従来法との違いを過度に強調するより、適応と制約をセットで伝えるほうが安全です。

CAD/CAM冠の切削加工技術を応用

製品概要では、本品はグラスファイバーをフレーム材としたレジンブロックであり、CAD/CAM冠の切削加工技術を応用して歯冠補綴物、つまりCAD/CAMブリッジを作製すると説明されています。従来の高強度硬質レジンブリッジで煩雑だった製作工程の解消が図られる点も示されています。

生活歯の支台歯にも使用可能と説明

臨床上の有用性・安全性の項目では、既収載品の高強度硬質レジンブリッジの適応は原則として失活歯のみであった一方、本品は生活歯の支台歯にも使用可能とされています。ただし、これは個別症例で必ず適応になるという意味ではありません。支台歯の状態、咬合、欠損部位、患者背景を診査したうえで、正式な留意事項に沿って判断する必要があります。

実施する歯科医療機関の条件

CAD/CAMブリッジに係る治療は、どの歯科医院でも無条件に同じ運用で始められるものではありません。資料では、実施する歯科医療機関に求められる条件も示されています。

補綴治療の経験を有する歯科医師

資料上は、歯科補綴治療に係る専門の知識と3年以上の経験を有する歯科医師が1名以上配置されていることが条件として示されています。院内では、担当医の経験年数や補綴治療の体制を、施設基準や院内管理資料と矛盾なく説明できるようにしておくと確認がしやすくなります。

院内CAD/CAM装置の有無で見るポイントが変わる

保険医療機関内に歯科用CAD/CAM装置が設置されている場合は、歯科技工士を配置していることが示されています。一方、院内に装置がない場合は、その装置を設置している歯科技工所との連携が図られていることが示されています。外注中心の医院では、技工所が対象装置を保有しているか、技工指示・納品・材料確認の流れを文書で追えるかが実務上の焦点になります。

歯科医院が今確認すべきこと

今回の資料を受けて、医院で急いで見るべきなのは、対象症例、説明文、技工所連携、請求確認の4点です。新材料の導入は、診療室、技工連携、受付・会計の理解がずれると運用ミスにつながります。

院内チェックリスト

まずは、次の項目を院内で確認します。

  • 対象が第二小臼歯または第一大臼歯の1歯中間欠損を含む3歯ブリッジに該当するか
  • 使用材料がCAD/CAMブリッジ用材料の定義に合うものか
  • 補綴治療に係る経験を持つ歯科医師の配置を説明できるか
  • 院内CAD/CAM装置がある場合、歯科技工士配置を確認できるか
  • 院内CAD/CAM装置がない場合、対象装置を持つ歯科技工所との連携を確認できるか
  • M017-2、歯冠形成、印象採得、咬合採得、装着、特定保険医療材料料の算定確認をレセプト担当と共有したか

患者説明は適応と限界をセットで

患者には「新しいCAD/CAMブリッジ材料がある」とだけ説明するのではなく、適応部位や支台歯の条件、咬合状態によって選択できない場合があることも伝える必要があります。生活歯にも使用可能とされている点は関心を集めやすい一方、最終判断は診査結果と保険上の要件に基づくことを明確にしておくと誤解を避けられます。

よくある疑問

CAD/CAMブリッジはどの欠損にも使えますか

中医協資料の留意事項案では、第二小臼歯または第一大臼歯の1歯中間欠損部に対するポンティックを含む3歯ブリッジに該当する場合と示されています。すべての欠損部位や多数歯欠損に広く使えるものとしては整理されていません。

院内にCAD/CAM装置がない医院でも扱えますか

資料では、院内に歯科用CAD/CAM装置が設置されていない場合、当該装置を設置している歯科技工所との連携が図られていることが条件として示されています。外部技工所との連携が実務上の確認点になります。

生活歯にも使えると説明してよいですか

資料の製品概要では、本品は生活歯の支台歯にも使用可能とされています。ただし、個別症例で適応になるかは別問題です。患者説明では、生活歯でも選択肢になり得るが、欠損部位、支台歯、咬合、保険上の要件を確認して判断すると伝えるのが適切です。

出典

  • 厚生労働省「中央社会保険医療協議会 総会(第650回)議事次第」2026年5月13日
  • 厚生労働省「医療機器の保険適用について(令和8年6月1日収載予定)」2026年5月13日
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