歯科診療所数、3月末77施設減の読み方
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歯科診療所数、3月末77施設減の読み方

Selectdays CS担当者

厚生労働省が2026年5月29日に公表した「医療施設動態調査(令和8(2026)年3月末概数)」では、歯科診療所の施設数が前月に比べ77施設減少しました。病床数は増減なしとされています。

この数字は、歯科医院にとって「すぐに請求事務が変わる」タイプの情報ではありません。ただし、開業、承継、分院展開、訪問歯科、採用計画を考える医院では、地域の歯科提供体制を確認する入口になります。

歯科診療所数は2026年3月末に77施設減

今回の公表でまず押さえるべき点は、2026年3月末時点の歯科診療所数が、前月から77施設減ったことです。厚生労働省の同じ月次統計では、病院は4施設減、一般診療所は83施設増とされており、歯科診療所は一般診療所とは違う動きを示しました。

3月末の総数は前月値から65,213施設と整理できる

2026年2月末概数では、歯科診療所数は65,290施設でした。3月末概数で前月比77施設減と示されているため、3月末の歯科診療所数は65,213施設と整理できます。

ただし、この計算は全国の月次概数です。自院周辺で同じように減っているとは限りません。都市部、郊外、人口減少地域、高齢化が進む地域では、同じ「歯科診療所数の減少」でも意味が変わります。

医療施設動態調査とは何を見る統計か

医療施設動態調査は、病院や診療所の分布、整備実態、診療機能を把握するための医療施設調査の一部です。歯科診療所の数も、この統計の対象に含まれます。

開設・廃止等の届出をもとに毎月集計される

厚生労働省の調査説明では、医療施設動態調査は医療施設から提出される開設・廃止等の申請・届出に基づいて毎月実施されるものとされています。つまり、患者数や売上を直接示す統計ではなく、施設の届出ベースの動きを見る資料です。

そのため、77施設減という数字を読むときは、「患者需要が77施設分なくなった」とは考えません。届出が処理された月、開設・廃止のタイミング、休止や再開、法人化や承継の状況などを別途確認する必要があります。

77施設減をどう読めばよいか

歯科医院の経営判断では、単月の全国値をそのまま自院の将来予測に使うのではなく、変化の兆しとして扱うのが現実的です。特に3月末は年度末に近く、閉院、移転、承継、法人内再編などの届出がまとまりやすい時期でもあります。

単月だけで市場縮小と断定しない

歯科診療所数が減ったからといって、全国一律に歯科需要が縮小しているとは断定できません。高齢者の口腔管理、訪問歯科、医科歯科連携、周術期等口腔機能管理など、需要が増えやすい領域もあります。

一方で、院長の高齢化、採用難、設備更新負担、診療報酬改定への対応、後継者不足は、地域によって歯科医院の継続に影響します。77施設減という数字は、こうした背景を点検するきっかけとして使うのが適切です。

歯科医院が自院商圏で確認すること

歯科医院が実務で見るべきなのは、全国の施設数よりも自院商圏の変化です。近隣の歯科医院が減っているのか、患者の年齢構成が変わっているのか、訪問歯科の需要が増えているのかを分けて確認します。

近隣医院、人口、訪問歯科の3点を合わせて見る

自院で確認する項目は、次の3つに絞ると整理しやすくなります。

  • 近隣の歯科医院で閉院、移転、承継、法人化の動きがあるか
  • 商圏内の人口、75歳以上人口、子どもの人口がどう変わっているか
  • 訪問歯科、口腔機能管理、施設連携の相談が増えているか

例えば、近隣医院が閉院しても、患者がそのまま自院に流入するとは限りません。通院距離、診療時間、予約枠、専門性、訪問対応の有無によって患者導線は変わります。数字を見た後は、受付での新患導線や地域連携先からの紹介状況も合わせて確認します。

開業・承継では地域別データへ進む

これから開業や承継を考える場合、全国値は入口にすぎません。実際の判断では、都道府県別、市区町村別、二次医療圏別の施設数や人口構成を見ます。

全国値は入口、判断材料は地域値

医療施設調査や e-Stat では、歯科診療所に関する複数の統計表が提供されています。開業候補地を評価する場合は、施設数だけでなく、人口10万人当たりの歯科診療所数、年齢構成、既存医院の診療内容、訪問歯科の提供体制を合わせて確認する必要があります。

承継を検討する医院では、単に「地域の歯科医院が減っているから有利」と考えるのではなく、引き継げる患者層、スタッフの継続、設備更新費、保険診療と自費診療の構成、地域連携先との関係を具体的に点検します。

よくある質問

歯科診療所数が77施設減ったのは、歯科需要が減ったという意味ですか?

いいえ。医療施設動態調査は施設の開設・廃止等の届出をもとにした統計であり、患者需要や売上を直接示すものではありません。需要を見るには、地域人口、患者数、医療費、予約状況など別の情報も必要です。

2026年3月末の歯科診療所数は何施設ですか?

2026年2月末概数の65,290施設から、3月末概数で示された前月比77施設減を差し引くと、65,213施設と整理できます。

歯科医院はこの統計をどう使えばよいですか?

自院商圏の変化を確認する入口として使います。近隣医院の閉院・承継、人口構成、訪問歯科需要、紹介元の変化を合わせて見ると、経営判断に結びつきやすくなります。

開業判断では全国値だけで足りますか?

足りません。全国値は大きな傾向を知るための入口です。実際には、候補地周辺の施設数、年齢構成、交通導線、既存医院の診療内容、採用環境を地域別に確認する必要があります。

出典

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