歯科医療機器 改修、クラスIIの確認手順
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歯科医療機器 改修、クラスIIの確認手順

Selectdays CS担当者

PMDAの2026年度クラスII医療機器回収一覧に、歯科関連機器として歯科技工用重合装置「ツインキュア」と歯科用ユニット「イオム レガロ」の改修情報が掲載されています。歯科医院と歯科技工所は、対象製品名だけで判断せず、製造番号、ロット、出荷時期、メーカーからの連絡状況を設備台帳と照合する必要があります。

今回の歯科医療機器 改修は、診療報酬の算定可否ではなく医療安全と設備管理の問題です。特に「イオム レガロ」は患者または医療従事者との接触リスクが記載されており、診療室に設置している医院では確認優先度が高くなります。一方、「ツインキュア」は直接患者に使用する機器ではありませんが、技工室内の発煙・発火可能性が説明されています。

院長、医療機器安全管理責任者、技工室責任者は、PMDAの個別回収概要とメーカー連絡をもとに、対象か対象外か、改修済みか未対応か、患者説明が必要になった場合に何を説明するかを記録しておきましょう。

3行要約

  • PMDAの2026年度クラスII一覧に、歯科技工用重合装置「ツインキュア」と歯科用ユニット「イオム レガロ」の改修情報が掲載されています。
  • 対象は製品名だけでは決まりません。製造番号、ロット、出荷時期、目視点検結果、メーカー連絡を確認します。
  • 院内では設備台帳、点検記録、メーカー文書、改修完了日を一つの管理表にまとめることが最初の対応です。

今回の歯科医療機器 改修で確認すること

最初に見るべきポイントは、対象機器名、対象番号、数量、出荷時期、改修開始日です。PMDAの一覧では「ツインキュア」が2026年8月18日掲載、「イオム レガロ」が2026年8月4日掲載として示されています。

対象機器はツインキュアとイオム レガロ

「ツインキュア」は一般的名称が歯科技工用重合装置で、対象ロットは複数にわたり、数量は計114台、出荷時期は2014年7月26日から2026年3月16日とされています。改修開始年月日は2026年8月17日です。

「イオム レガロ」は一般的名称が歯科用ユニットで、対象製造番号は33台分、出荷時期は2012年5月16日から2023年2月7日とされています。改修開始年月日は2026年8月3日です。

クラスIIは機器の販売分類ではなく回収分類

PMDAは回収のクラス分類を、回収される製品による健康への危険性の程度で個別に割り当てるものと説明しています。クラスIIは、一時的または医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性がある状況、または重篤な健康被害のおそれはまず考えられない状況を指します。

ここでいうクラスIIは、医療機器そのものの一般的なリスク分類とは別に、今回の回収・改修情報に付けられた分類として読む必要があります。

対象となる歯科医院と歯科技工所

今回の情報は、対象機器を保有していない医院まで一律に診療を変えるものではありません。関係するのは、該当機器を現在使っている、過去に導入した、移設・承継した可能性がある医院や技工所です。

歯科用ユニットを設置している医院の確認点

「イオム レガロ」は、オーバーアーム部の溶接部にひび割れまたは変形が確認された製品が対象とされています。PMDAの個別概要では、オーバーアームタイプの全台を対象とするものではないこと、目視点検で該当所見が確認されなかった製品は今回の改修対象外としていることも説明されています。

したがって、同じ販売名の機器がある場合でも、まず製造番号と点検結果を確認します。受付や診療スタッフだけで判断せず、設備台帳、メーカー点検票、導入時書類を合わせて見ます。

技工室・技工所で使う重合装置の確認点

「ツインキュア」は歯科技工室で高分子材料を加熱によって重合する装置です。PMDAの個別概要では、温度ヒューズの経年劣化による異常発熱から、温度ヒューズ周辺の断熱材に着火する可能性があるとして、対象製品全てを改修するとされています。

直接患者に使用する機器ではないと説明されていますが、技工室での発煙、異臭、局所的な発火・炭化の可能性があるため、保管場所、使用頻度、電源管理、改修予定日の記録を確認対象にします。

前回からの差分と今回の読み方

今回の記事で扱う差分は、診療報酬改定のような制度変更ではなく、2026年8月にPMDA回収一覧へ掲載された個別機器情報です。対象機器がない医院では大きな対応は不要ですが、機器名が一致する医院では「対象外と判断した根拠」を残すことが重要です。

製品名一致だけで対象とは断定しない

「イオム レガロ」は、目視点検でオーバーアーム部の溶接部にひび割れまたは変形が確認された製品が対象です。製品名が一致しても、全てのオーバーアームタイプが対象ではありません。

「ツインキュア」は対象ロットが広く示されているため、ロット番号やシリアル番号の照合が中心になります。個別概要の「GTIN及び該当ロット」には一部のみ表示されるため、必要に応じてPMDAのCSVやメーカー案内で全件を確認します。

健康被害の表現は原文に沿って読む

「イオム レガロ」では、アーム部の破損・脱落により患者または医療従事者の身体に接触し、打撲、擦過傷、疼痛等の健康被害を生じるおそれがあるとされています。今回発生した事象では患者の足首付近への接触と打撲が記載されていますが、重篤な健康被害には至っていないと説明されています。

「ツインキュア」では、直接患者に使用する機器ではない一方で、異常発熱により断熱材に局所的な発火・炭化が生じる可能性があるため改修するとされています。いずれも「問題ない」と読み替えず、対象確認と改修記録を残すことが実務上の対応です。

院内で必要な対応チェックリスト

  • 設備台帳から「ツインキュア」「イオム レガロ」の有無を確認する。
  • 該当機器がある場合、製造番号、ロット番号、シリアル番号、導入日、設置場所を記録する。
  • PMDA個別概要の対象番号・対象ロットと照合する。
  • メーカーからの文書、電話、点検案内、改修予定日を保存する。
  • 改修済みの場合は改修日、作業者、作業内容、再使用判断を記録する。
  • 対象外の場合も、対象外と判断した根拠となる製造番号、点検票、メーカー回答を残す。
  • 診療室設置機器では、患者から問い合わせがあった場合の説明担当者を決めておく。

医療機器安全管理責任者へ回す情報

回収・改修情報は、院長だけで抱えず、医療機器安全管理責任者や設備担当者へ回します。確認すべき資料は、PMDA一覧、個別回収概要、メーカー文書、設備台帳、保守点検票です。

薬機法上、製造販売業者等は回収に着手した旨と回収の状況を報告する枠組みがあります。医院側は報告義務の主体ではありませんが、使用現場として対象有無と対応状況を説明できる状態にしておく必要があります。

患者説明が必要になった場合の文例

患者から問い合わせがあった場合は、不安を煽らず、確認済みの事実だけを伝えます。例えば「当院の該当機器について、製造番号とメーカー案内を照合し、対象有無を確認しています。対象の場合はメーカーの改修手順に従い、作業日と点検結果を記録します」のように、確認中、対象外、改修済みを分けて説明します。

対象・対象外・要確認の判断表

区分

状態

医院・技工所の対応

対象

製造番号・ロットがPMDA個別概要またはメーカー案内と一致する

メーカーへ改修日程を確認し、使用可否、作業日、完了記録を残す

対象外

機器名は似ているが製造番号・ロット・点検結果が対象条件に該当しない

対象外と判断した根拠を設備台帳に添付する

要確認

中古購入、移設、承継、台帳不備などで番号確認ができない

機器本体表示、導入書類、メーカーまたは販売店への照会記録を残す

中古・移設・承継済み機器は早めに照会する

PMDAの個別概要では、対象製品の出荷先または納入先は把握され、文書で情報提供のうえ自主改修すると説明されています。ただし、中古購入、移設、医院承継、技工所移転がある場合、メーカー側の納入先情報と現在の使用場所が一致しない可能性があります。

台帳に空欄がある場合は、対象外と決めつけず、機器本体の銘板、保証書、販売店記録、メーカー照会の順に確認します。

今後確認すべき資料

今回の確認は一度で終わらせず、PMDA一覧とメーカー案内の更新を一定期間ウォッチします。PMDA回収情報では、回収終了が報告された場合に備考欄へ「回収終了」と掲載される扱いです。

次に見る一次情報

優先して見る資料は、PMDAの2026年度クラスII医療機器回収一覧、各個別回収概要、PMDAメディナビ、製造販売業者からの案内文書です。診療報酬や保険請求の通知ではないため、地方厚生局通知よりもPMDAとメーカー情報を優先します。

院内の次回確認日は、メーカーからの改修予定日、改修完了日、PMDA備考欄の更新有無に合わせて設定します。

FAQ

対象製品を持っていなければ対応不要ですか

対象機器がないことを確認できれば、個別の改修対応は不要です。ただし、設備台帳に「該当機器なし」と記録しておくと、後日の問い合わせや監査対応で説明しやすくなります。

製品名が一致したら使用を止めるべきですか

製品名だけでは対象と断定できません。PMDA個別概要では、製造番号、ロット、目視点検結果など対象条件が示されています。使用可否はメーカー案内と自院のリスク判断に基づいて確認してください。

クラスIIなので重大事故ではないと考えてよいですか

クラスIIは重篤な健康被害のおそれはまず考えられない状況を含みますが、健康被害の可能性がないという意味ではありません。PMDAの個別概要に沿って、対象確認と改修記録を残すことが必要です。

出典

[1] 医薬品等の回収に関する情報 2026年度クラスII(医療機器)|PMDA|2026年8月掲載
該当箇所: 番号2-12926、2-12920

[2] 回収概要 ツインキュア|PMDA|2026年8月14日作成
該当箇所: 対象ロット、改修理由、健康被害、改修開始年月日

[3] 回収概要 イオム レガロ|PMDA|2026年8月4日作成
該当箇所: 対象製造番号、改修理由、健康被害、改修開始年月日

[4] 回収情報(医療機器)|PMDA
該当箇所: クラス分類、回収・改修の定義、利用上の留意事項

[5] 「医薬品・医療機器等の回収について」の一部改正について|厚生労働省|2014年7月1日
該当箇所: 回収着手報告の取扱い

[6] 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律|e-Gov法令検索
該当箇所: 第68条の11 回収の報告

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