業界情報

産業歯科医研修会eラーニング、受講開始の確認点

Selectdays CS担当者

日本歯科医師会は2026年6月1日、公式サイトの新着情報で「第54回産業歯科医研修会(eラーニング)を開始しました」と案内しました。対象は歯科医師で、講義動画の視聴と理解度テストを通じて、産業歯科保健の基礎と実務を学ぶ研修です。

今回のポイントは、受講期間が2027年3月1日までと長い一方で、会員区分によって受講料や交付される書類が変わることです。この記事では、日歯の実施要領と厚生労働省の公式資料を基に、受講前に確認したい実務ポイントを整理します。

第54回産業歯科医研修会eラーニングが始まった

第54回産業歯科医研修会は、職域における健康管理の多様化を背景に、産業歯科医の資質向上と産業歯科衛生の普及向上を目的として実施されます。一般診療の延長だけでは見えにくい、職場の歯科口腔保健を学ぶ入口です。

受講期間は2026年6月1日から2027年3月1日まで

日歯の実施要領では、講義動画視聴と理解度テストの解答期間は2026年6月1日(月)から2027年3月1日(月)までとされています。実施期間中はいつでも受講でき、各研修科目を分割して視聴することも可能です。

ただし、期間が長いからといって後回しにすると、年度末に動画視聴、理解度テスト、受講証明書の確認が重なります。医院の診療予定や学会・研修予定と合わせて、早い段階で受講枠を確保しておく方が実務的です。

対象は歯科医師、既修了者も再受講可能

対象者は歯科医師です。実施要領では、昨年度までの修了者も再受講できるとされています。産業歯科保健は法令、企業側の実務、健康経営の考え方と接続する領域なので、過去に学んだ人が知識を更新する使い方もできます。

一方で、歯科衛生士や事務スタッフが直接この研修で認定を受けるものではありません。医院として産業歯科保健に取り組む場合も、まずは歯科医師が研修内容を理解し、院内の役割分担へ落とし込む形になります。

申込区分と受講料で確認すること

受講前に最初に見るべきなのは、自分の会員区分です。会員区分によって受講料、振込の必要性、交付される書類が変わるため、登録前に確認しておく必要があります。

正会員・準会員の多くは無料で受講できる

日本歯科医師会の正会員第1種・第2種、準会員第3種・第4種・第5種は、2026年6月1日から日歯ホームページ掲載のWEBフォームで申し込み、受講料は無料です。準会員第3種から第5種も同じくWEBフォームから申し込む扱いです。

この区分に該当する場合でも、登録したメールアドレスにログインIDとパスワードが届くため、院内の共有アドレスではなく、受講者本人が管理できるメールアドレスを使う方が安全です。

第6種会員・未入会者は振込期限まで管理する

日本歯科医師会準会員第6種会員と未入会者は、受講料5,000円(税込)を振り込む必要があります。実施要領では、2027年3月19日(金)までに振り込みがない場合、受講証明書は交付されないとされています。

医院が費用を負担する場合は、誰の氏名で振り込むか、領収・経費処理をどう扱うか、研修修了月の翌月上旬を目途に交付・発送される書類を誰が保管するかまで決めておくと混乱しません。

eラーニングの進め方と修了条件

この研修は、動画を見るだけで終わるものではありません。研修登録、動画視聴、理解度テスト、アンケート、認定証等の交付までを一連の流れとして管理する必要があります。

動画視聴後に理解度テストへ進む

受講者は日歯ホームページから研修登録を行い、登録完了後に送られるログインIDとパスワードで「産業歯科医研修マイページ」に入ります。研修動画を最後まで視聴すると、視聴欄が「視聴済み」となり、理解度テストを受けられる流れです。

理解度テストに合格要件を満たさなかった場合は「再テスト」と表示され、再度受講できます。分割視聴が可能な点は便利ですが、動画視聴とテストを別々の日に分ける場合は、どこまで完了したかを自分で管理する必要があります。

認定証と受講証明書は同じではない

全ての理解度テストに解答し理解度基準に達した人のうち、日本歯科医師会正会員および準会員(第6種を除く)には、日本歯科医師会の産業歯科医認定証が交付されます。一方、第6種会員、会員以外の受講者、再受講者には受講証明書が交付されます。

この違いは実務上重要です。企業向けの資料や医院内の資格管理表に記載する場合、「認定証」と「受講証明書」を同じ表現で扱わないようにします。第6種会員や未入会者が後に入会して振替を希望する場合の扱いも、実施要領に沿って日歯へ確認するのが確実です。

なぜ産業歯科保健を学ぶ意味があるのか

産業歯科保健は、企業に勤務する人の歯と口腔の健康を、職場の健康管理や労働衛生の文脈で支える領域です。日歯は産業保健ページで、歯科特殊健康診断、健康経営、早期受診勧奨、相談窓口などの資料をまとめています。

法定歯科健康診断の報告義務化が背景にある

厚生労働省は2022年3月23日の答申公表で、法定の歯科健康診断は事業場の人数にかかわらず実施報告が義務づけられると示しました。続く2022年4月28日の通知では、2022年10月1日から、有害な業務に従事する労働者に対して安衛則第48条の歯科健康診断を行ったときは、事業場規模にかかわらず所轄労働基準監督署長へ報告することとされています。

ここでいう有害な業務は、塩酸、硝酸、硫酸、亜硫酸、フッ化水素、黄りんなど、歯またはその支持組織に有害な物のガス、蒸気、粉じんを発散する場所における業務です。歯科医院側が企業健診に関わる場合、一般健診とは異なる制度背景を理解しておく必要があります。

企業・事業場向けの口腔保健支援につながる

日歯の産業保健ページには、歯科早期受診勧奨リーフレット、産業歯科保健ハンドブック、歯科特殊健康診断の記入上の注意事項、健康経営に関する資料などが掲載されています。研修で学んだ内容は、企業向けの歯科健診、保健指導、職場セミナー、健康経営支援に接続できます。

ただし、研修を受けただけで企業向け業務が自動的に始まるわけではありません。対象企業、相談窓口、報告書の扱い、産業医や保健師との連携など、診療所外の実務設計が必要です。

受講前に医院で決めておきたいこと

受講するなら、登録前に「学んだあとに何をするか」を決める方が効果的です。受講証明を保管して終わるのではなく、医院の業務や地域の企業支援にどう使うかまで考えると、研修の意味がはっきりします。

学んだ内容をどの業務に使うかを先に決める

たとえば、歯科特殊健康診断に関わるのか、企業向けの歯科口腔保健セミナーを行うのか、健康経営支援の一部として早期受診勧奨を提案するのかで、受講中に注目すべき論点は変わります。

医院内では、受講者、受講完了予定月、理解度テスト完了日、交付書類の保管場所、受講後に見直す資料を一覧にしておくと管理しやすくなります。企業向け資料を作る場合は、日歯や厚労省の公式資料を確認し、誇大な表現を避けることも大切です。

産業医学講習会との違いを混同しない

日歯には、2026年度の「第54回産業医学講習会実施要領」も掲載されています。これは今回の「産業歯科医研修会(eラーニング)」とは別の研修です。

前回の記事で扱った産業医学講習会は、申込期間や開催形式、修了要件が異なります。今回の記事で見るべきなのは、2026年6月1日から2027年3月1日まで受講できるeラーニング型の産業歯科医研修会です。院内で案内する際は、名称を省略しすぎず、どの研修を受けるのかを明確にしてください。

FAQ

受講すれば必ず産業歯科医認定証が交付されますか

必ずではありません。全ての理解度テストに解答し理解度基準に達した人のうち、日歯正会員および準会員(第6種を除く)には産業歯科医認定証が交付されます。第6種会員、会員以外の受講者、再受講者には受講証明書が交付されます。

いつまでに受講すればよいですか

講義動画視聴と理解度テストの期間は2026年6月1日から2027年3月1日までです。第6種会員や未入会者は、2027年3月19日までの振込期限も別に管理する必要があります。

動画は一度に全部見なければいけませんか

実施期間中はいつでも受講でき、期間内であれば各研修科目を分割して視聴できます。動画を途中でログアウトした場合も続きから視聴できるとされています。ただし、最終的には動画視聴と理解度テストの完了管理が必要です。

産業医学講習会と同じものですか

同じではありません。今回の主題は、第54回産業歯科医研修会(eラーニング)です。日歯には別に第54回産業医学講習会も掲載されているため、申込期間、開催形式、修了後の扱いを混同しないようにしてください。

出典

Writer Profile

Selectdays カスタマーサクセス担当

Selectdaysの実運用のサポートを担当しています。店舗のDX化に関するお悩み解決のノウハウを発信します。

最新の業界情報を、あなたの医院へ

歯科経営に役立つ最新情報やDXデジタルに関する情報を最速・正確にまとめてお届けします。

あなたの医院でも、
理想の予約体験を始めませんか?

実際の管理画面デモや、他院さまでの活用事例を詳しくご紹介します。

お問い合わせ

お申し込みいただくと、歯科専門パートナーが
御院での活用方法をご案内いたします

今すぐ相談する

15分でクイックデモ

15分ですばやくデモンストレーションを行います
実際の機能や利用方法をご確認いただけます

資料請求

Selectdaysの機能や費用感について
簡潔な資料をお送りいたします

資料請求